夏用タイヤに戻しました |
2006年11月に納車された我がラ・クーン「還紅」は、12月に入ってすぐ長距離走行を想定してスタッドレスタイヤに交換しました。 暖冬と言われた2007年の冬は予想通り暖かく、2月に入っても例外ではなく天気予報では3月とか4月の陽気だとのニュースが流れました。 その2月に韓国、ソウルに行きましたが例年の冬のソウルとは違って、用意した防寒着も不要で異常気象を朝鮮半島でも実感しました。 結局、山に積もる雪は見たものの我がタイヤは直接雪に触れることなく、3月初旬納車時のタイヤに戻すことにしました。 タイヤ屋さんの自動工具とは違い今回は自分の手で1本ずつジャッキアップし、トルクレンチで丁寧に作業し空気圧を整えて完了・・・ その間冬用タイヤで9000キロを走行しましたが、やはり8プライの標準タイヤの方が明らかに安定性が良いようです。 ところが夏用タイヤに変えた途端冬に逆戻りしたような寒さになり、2月と3月が全く逆転したような気候になりました。自然の不思議さをあらためて感じています。 例年より花便りが早いとのこと・・嬉しい春の訪れを心待ちにしながら北海道周遊の準備に入りました。 |
ブレーキは命!パッド交換・・・ |
走り始めた我がラ・クーン「還紅」は、まさに個性的な走りそのもので自己主張の強い車であることを再認識しました。何度も繰り返しますが我が愛車は家出用装備を満載した過酷ともいえる重い車になってしまいました。
ここで一番心配な事がブレーキ制動能力です。比較するモノがないので若干先入観の強い感想ですが、ブレーキの効きが今ひとつ気に入らないという思いが残っていました。 ブレーキのパッドがディスクに馴染むまで様子を観ましたが、やはり・・もし可能ならもう少し効きの良いモノはないかとアズマさんに相談しました。 私と同じような要求もあるようで、それなら・・と、パッド交換のアドバイスを受けました。 ブレーキパッドはマニアの間でレーシング用の柔らかいものを使い性能アップを図るようですが、アズマさんに行くには600km近くのドライブをしなければなりません。
交換話が決まって、これが実現したのは2007年2月になってしまいました。仕事を兼ねて茨城に行く機会に関東周辺を走ってみようと思い立ちました。結果的には全走行1969kmの旅になりましたが、この道中アズマさんに立ち寄り念願のブレーキパッド交換が実現したものです。 作業そのものは短い時間でしたが、スタッフ総出でその他車周辺の点検をしてもらいました。工場には納車直前のラ・クーンや作業中の数台がスタンバイしており後続車が次々と誕生を待っていました。
今回の走行1969kmの平均燃費は11kmで我がラ・クーン「還紅」の走りはこの数値が定着したようです。 ところでブレーキパッドの交換後の感想ですが、かなり改善されたように感じます。急ブレーキは禁物ですが、一度自転車の飛び出しでやむなく急制動をかける機会に出会いました。こんな実験など迷惑ですが概ね危険回避の必要要件を満たしているように感じ満足な結果であったと言えます。 交換したブレーキパッドは新品同様・・・ご入り用の方がいらっしゃれば・・・ お陰様で無事に帰宅することができ今回の旅に色を添えることができました。 アズマさんスタッフみなさんに改めて感謝!!です。
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4000kmのオイル交換は遅いか・・・ |
晩秋の吉日神戸の町を走り始めた我がラ・クーン「還紅」は意識的な長距離走行を試みた結果クリスマス当日走行メーターは、1ヶ月少しで4000kmに達しました。 その前日雪を期待した2日間の飛騨路の旅は穏やかで、遠くの山に雪を頂いた美濃路の美しい景色を楽しみながら快適な旅になりました。 東海北陸自動車道から名神に乗り入れ、今回も意図的に過酷な走りを加えながらエンジンや足回りの音に耳を凝らしました。 この旅で一番確かめたかったことは、帰ってから潤滑油を交換するとどにようにラ・クーンは変わるのか・・でした。そのためオイル系統をすべて交換することにしました。エンジンオイルとフィルターは当然としてもオートマティックオイルは20000km毎に交換で十分という事でしたが、これに加えてデフのオイルも同時に入れ替えることにしました。 ここまでやるとすごい・・・シメテ2万円位の金額になります。燃費に換算すると確かに凄い数値です。 エンジンオイルについては諸説入り交じり、安いオイルをこまめに替える方が良いのか、高いオイルを長めに使うのが得か・・などが話題になっていますが、高いオイルをこまめに交換するのがベストだと言えます。 しかし私のラ・クーン「還紅」は申し訳ない位過酷な条件を課していますので潤滑油をケチるわけにはいかないという思いがあります。 作業中に迷惑ながらピットに足を運び、どのくらいの汚れが出たのかこの目で確かめたいと思いました。その結果新車から4000kmですからエンジンオイルやATFは大した変化は目視できませんが、一番驚いたのはデフオイルを抜くとハッキリと金属粉が混じっているのが判りました。ウワーこんな粉がオイルと一緒に動き回ると大きな負荷になるだけでなく、車の寿命を縮めるということが判ります。 ATF(オートマオイル)は高価ですから次回からはこのように頻繁に交換する必要はないようですが、今までの車にはあまり気を使わなかったこともラ・クーンには必須の条件になるわけです。 今回初めてピットでリフトアップされたラ・クーンの下に潜り込んでシゲシゲ眺めましたが、この柔な足回りに重荷を背負わしている現実に涙がでます・・・ゴメンナサイ!!! 作業時間は1時間半・・ちょっと手順が悪いんじゃない・・と思うくらい丁寧にやってくれたようですが、さて結果はどう出るでしょうか! 一番気になった高速道路の90km以上で発生するビリビリ感のある連続音は小さくなりました。何よりもすべてに関し静かになりました。これからの課題は、また燃費の検証を始めようと思います。これで新しい年を迎えることができるようです。 |
首都高速は感動の道路! |
多い月は2週間ほど東京に滞在します。付き合う人たちのリズムが深夜型なのでその行き帰りはタクシーがほとんどですが、あまり首都高速道路を走る機会がありません。 今回の水戸往復で初めて自分の運転で憧れの首都高速道路を走りました。還紅の東京デビューです。首都高は特筆すべき世界に一つしかない道路です。どうほめて良いのか言葉に困るくらい個性的な道路です。
道路を作るには、一定の基準とルールがあります。そうしなければ危険でもあるし誰も利用しないからです。しかし世界の常識からかけ離れた首都高はこのすべてのセオリーから外れているにもかかわらず、最高の利用者を生んでいる希有な道です。 ひとたび入り損ねると元に戻るのが困難なことは噂には聞いていましたが実際に経験するともうこれは感動的ともいえる素晴らしさです。自由に道路を作る事がままならないなかで、この道路を作った東京の勇気と偉大さに敬意を表します。そして何よりこの迷路を迷わずに走るドラーバーを尊敬します。
真面目に素晴らしいと思うのは、首都高のホームページは尊敬に値するくらい親切な出来映えです。特に「動画で案内!首都高」などは初めて首都高を走るドライバーにとってすべての不安を取り除く素晴らしく親切なものです。事実私もこのナビに救われた一人ですが、嫌事になりますが、何時も思うことは飽和状態の東京に、まだこのような道路を作らざるを得なかった近代都市東京は、すでに末期状態ではないかと思ってしまいます。 阪神大震災を経験した私としては、東京は既に自己改革は不可能な都市になっていると思えて仕方がありません。この都市がやがて受ける自然の摂理が可能な限り穏やかなものであることを望まずにはおられません。 首都高を走って感じたもう一つのことは、この飽和した都市でまだオリンピックを招請しなければならないのか・・・申し訳ないかもしれませんがそう真剣に考えてしまいました。 |
高速道路走行1538kmの平均燃費 |
最近の車はならし運転は不要らしいのですが、タイヤは路面に馴染ませるため2千km程度は80km以上は出さない方が良いと聞いています。 高速道路の走行テストを兼ねて水戸まで走ることにしました。東京都内の走行を含めて往復1538kmの燃費はどうだったか・・・ 還紅は、バッテリーだけでも60kgを越えその他の装備を含めて推定1.4t前後あるのではないかと思います・・・実測してみたい気持ちです。 その車を駆って、行きは中央自動車道、帰りは東名名神高速を通りました。中央道は恵那峡の坂道が懐かしくどんな走りをするか・・ 特に恵那峡から次の給油地談合坂まではラ・クーンの極限まで走り込みましたが、燃費というバロメーターから観察すると実に正直な結果が出ました。
走行距離 |
給油地 |
区間距離 |
給油量 |
燃費 |
走行状態 |
1112 |
神戸 |
254.3 |
24.36 |
10.44 |
道路状況に合わせて・・ |
1417 |
恵那峡 |
305.3 |
28.59 |
10.68 |
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1672 |
談合坂 |
254.1 |
27.3 |
9.3 |
上り阪と大型トラック追従90km走行 |
1894 |
水戸 |
214.4 |
21.83 |
9.8 |
都内走行大人3人乗車 |
2129 |
足柄 |
233.8 |
23.07 |
10.13 |
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2454 |
養老 |
325 |
28.5 |
11.4 |
意識的に80km走行 |
2650帰着 |
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202.4 |
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私が当初ラ・クーンに求めていた燃費は10kmを切らないということでした。上記の9km代の燃費はある意味予測が出来た意図的な走り込みでした。 結論からいえば、平均燃費9km代の走りはラ・クーンに相応しくありません。走らないのかというと十分走りますが、危険回避という観点から止めた方が良いと思います。トップヘビー状態のラ・クーンは船のトップヘビーと同様に特有の揺れを生じさせます。この特性を熟知して走ることが大切です。 特に大型トラックが追い抜く風圧に慣れるまではコワイ・・というか、異様な感じを受けるかも知れません。特に深夜便の暴走トラックの横風は彼女のひじ鉄より強烈で恐ろしいと思うでしょう。 しかし、この風圧はハンドルのアテという無力の操作で回避できます。トラックが追い越したあとまた自然に戻る習性があるのでそれを上手く利用すればそう問題にはなりませんが、これに逆らうとハンドル操作で疲れ切ってしまいます。 その後も色々な条件で燃費検証を重ねていますが、660cc、積載重量1.4トンのボディーでは満足な結果だと思います。とにかく優しく走ることによってもっと数値は改善させることができると思います。 なによりラ・クーンのベース、DA63T、K6AオールアルミDOHCエンジンのタフさは特筆すべき優秀さだと実感しています。 そう言えば高速道路の給油所はレギュラー136円・・これが一番痛かった出来事かな!!! |
スタッドレスタイヤに換えてみました |
気象庁の長期予報によると今年の冬は暖冬とか・・でも、テレビのニュースから積雪の青森の町並が中継されています。予想とは全く逆の年も結構あるもので、暖冬といえども備えはキチンとしておく必要があります。 納車後間もなく1ヶ月・・・チョイ走りでは判らないラ・クーンの特性をもっと知りたいと思い、師走に入って茨城県まで遠乗りをしてみることにしました。そこで事前に用意していたスタッドレスタイヤに履き替えることにしました。
出かける直前にタイヤ屋さんまで走り交換をお願いしましたがどんな走りになるのか興味津々です。お馴染みのタイヤ屋さんは、個人のお店ですがとても親身に対応してくれるのでタイヤはいつもここにお願いしています。
ホイルはアルミから鉄になりました。これも事前に手に入れておいたもので、冬場は車の足元は融雪剤などに直接触れるので鉄で充分かも・・、と言うことでその作業でした。北国の人は毎年これが恒例行事になっているのですね・・近場を走る人には無縁の準備作業のようです・・・。 ジャッキアップの手際よい入れ替えはものの数分・・・改めて感じたのですが、写真から観ると後輪の大きさはボディーに比べ特に小さく感じます・・!! ラ・クーンのボディに12インチっておマメさんみたいに見えます。 もう一つの
ビックリですが12インチ8プライのスタッドレスタイヤは結構高価です。必需品ですから妥協は許されないのですが、窮極の選択は車検合格ラインぎりぎりの6プライで手を打つことにしました。 空気圧は、後輪3.5、前輪3.0に設定しました。このタイヤで往復1500キロのドライブに出発することになりました。 行きは名神、中央道、首都高速から常磐道・・帰りは東名・名神を走りましたが、ラ・クーンの特性が良く理解できました。 この旅から得られた走りのレポートは別にご紹介しますが、走り方によって燃費も顕著に変わり実に正直な反応を示します。 往復の道中は師走とは思えない暖かい日、お天気は曇りと雨・・タイヤの感触は少し柔らかい感じがします。あまり寒くなく、雪道などはほど遠い条件の走行でしたが確かな手応えを感じた長距離ドライブでした。 |
タイヤは大切・・空気圧は? |
タイヤについては詳しくありません。ですが・・40年前の大学生時代、神戸にある住友ゴム(ダンロップタイヤ)でアルバイトをしていました。それも当事最新式のレーシングタイヤ生産現場でしたが、職人が一つ一つ手作りするものでこんな原始的な行程でタイヤができるのかと驚いたことがあります。 阪神大震災のため工場部門は移転しましたが、タイヤがどのようにしてできるかは知らない人より知っているつもりでした。 普通軽トラックのタイヤは145R12 6PR
LTが基本だそうです。今回私の場合、軸重から換算して余裕を持って8PRを取り入れてくれました。もちろんアズマさんの判断です。PR(プライ)とはタイヤの強度を表すことは知っていますが、乗用車が4PR相当ですから貨物車にこれらは使えない事になります。
神戸の冬は六甲おろしに歌われるように風は冷たいのですが滅多に雪は降りません。しかし六甲山を越える北区の道路は凍結することが多く無防備で車を走らせると大変な目にあいます。 のんびり走るための「ラ・クーン」ですが、過酷な路面に対応するため念には念を入れて、生涯で初めてスタッドレスタイヤを準備することにしました。 12インチサイズのタイヤはそれ自体あまり種類がないようで、しかも12インチスタッドレスの8PRタイプは結構高価です! 先日馴染みのタイヤ屋さんに行き色々教えてもらったのですが、一番興味があったのがタイヤの空気圧です。「どのくらいが適正なの?」に対し「車検証の軸重から計算しましょう・・」と手配してくれました。 そこから割り出した結果は前輪2.5後輪4.5が妥当とのことでした。しかしアズマさんの納車時は前輪、後輪とも4.5kとなっていました。 タイヤ屋さんと協議した結果空気圧が減ると特にこの車は走りが変わるので、高めに設定しておいた方がよいと言うことで前3.5、後ろ4.5としました。 前輪の空気圧を減らした結果、ドスンと路面から伝わる振動が少し減り柔らかに感じました。わずかな違いのようですがラ・クーンを上手に走らせるにはこの微妙な配慮が大事なようです。 当然6PRのタイヤでは、これに見合った条件でなければなりません。今まであまりタイヤを気にしたことがなかったのですが、ラ・クーンは頭から足先までじっくり観察するとより面白いことに多く出会います。 スタッドレスタイヤはお勧めでブリジストンにしました。
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400キロのテスト走行 |
納車後2回目の日曜日になって初めてまとまった時間ができました。テスト走行を兼ねわくわくドライブにでかけることにしました。走行条件はできるだけ実車状態の過重をかけ、ほぼフル装備で走りることにしました。 天候は雨・・ときおり本降り、小雨、また時々くもり・・そんな繰り返しの一日である意味テスト走行に適した条件でした 走行ルートは、自宅から阪神高速北神戸線に入り北六甲有料道路、舞鶴自動車道を経由して国道175線と県道など山間ルートを含め約400キロ足らずの走行です。 神戸は坂道が多いとお話した通り、北神戸線の長い上り坂はさすがスピードは落ちます。時折吠えるようなエンジンのうなりに優しく語りかけながら走り続けました。 感じたことは思ったより加速性能がよく私の経験から合格点が得られました。SUZUKIのこのエンジンは実にタフだと言う実感を得ました。 スピードは出ません・・・が、走らないと言うことではありません。この車は80qで走るのがベターで基本性能をこの辺りで引き出すことが上手い使い方のようでそれ以上を求めるものでないようです。 我が家の周辺にも住宅地のくせに悪魔の坂道が多くあります。実は毎日この坂道を上り下りしていますが、十分耐えうることは言うまでもありません。AT車は正解だったと内心喜んでいます。 テストドライブのこの日、雨の山道の下り坂などでは4WDの威力は絶大でした。もちろん高速道路でも悪天候の場合は体に伝わる安心感がハンドルから伝わってきます。 キャンピングカーすべてに共通することですが、ラ・クーンに関してもこの特徴を良く理解して動かせば安全な乗り物になりますが、一定の条件を越えると不安定な面もあります。 構造上のウイークポイントも皆無でないだけに、このクセをダライバーの体にどう馴染ませるかが長く愛用する最低限の条件だと感じます。 必要以上にほめすぎるラ・クーンは、成長の妨げになることもあり、これから毎日のように発見するラ・クーンの魅力とそうではない部分を見つけ出すことは楽しみでもあります。 |
マニュアル車かオートマ車か・・ |
我がラ・クーン「還紅」の車検証をみると、車両重量は1.2トンクラス、総重量は1.5トンを越えています。目が点になるほど驚きです・・タイヤは軸重から換算して8プライとなり、オイオイどうする?というくらい過酷な重量になりました。 その昔上記に書いたダイハツのウオークスルーバンに乗っていた友人は今も軽四ファンです。この時の経験からか絶対オートマ車を選びません。今でも好みの車種があれば全国から取り寄せるほどのマニアですが、マニュアル車が手に入らなくなったと悩んでいます。 ラ・クーン購入の話をしたとき、真っ先に言ったのが、その重量ならマニュアルだよ・・絶対ATでは走らんぞ!ということでした・・この一言で真剣に悩んだのは言うまでもありません。 排気量660ccで、これは選択の余地のない事実です。AT車は本当にNGなのか・・でした。 メーカーのアズマさんに聞くと、ラ・クーンの納車実績比率は半々くらいだそうです。一般の軽四乗用タイプは圧倒的にAT車が多いようですが、やはりマニュアル比率が高いのは、走らないと困るという悩みがこの選択をさせたということでしょうか・・・。それよりラ・クーンユーザーは本来車が好きで運転を楽しむにはまだマニュアル車に魅力あると言う選択かもしれません。 色々頂いたアドバイスを検討した結果AT車を選びました。それに加えアルトウオークスルーバンから学んだ経験から迷わず4WDタイプに決めました。 アルトは重いくせにトンネルを出た時や突風で隣の斜線に飛び出すようなスリリングな車でした。何より雨の日カーブや雪道での安心感は4WD意外には得られません。このラインアップで落ち着きました。 |
坂道の神戸でラ・クーンは走るのか・・・? |
神戸は坂道の多い町で有名です。それを物語るのはJRの駅が東西に15ありますが、南北に続く駅がありません。つまり神戸は海から山まで歩いてでも行ける地形であり坂道の多い町だということがわかります。 クルマを購入すれば必ずと言ってよいくらい、再度山や六甲山ドライブウエイを走ることで車の性能や走りっぷりを確かめことができ、このカーブと坂道が格好のテストコースになっていました。 ラ・クーンがこの坂道に耐えるかどうか・・これが最大の関心事でした。
少し前のことですが、遊び車としてSUZUKIアルト「ウオークスルーバン」を持っていました。当事ダイハツも競合タイプの車種を出しており、たまたま友人がこのダイハツ製を持っていたこともあり何かと比べる機会がありました。 この時代の軽四は、まだ排気量が550ccで車体はすべて鉄・・軽く1トンを越えるボディを備え、お世辞にも走る車ではありませんでした。 もちろんオートマ車はなくマニュアルオンリーでしたが、この車を走らせるには相当技術が必要でした。こまめな変速作業をしなければ満足に走らない忙しい車でしたが、特に坂道になるとさらにクラッチワークが頻繁になり神経を使う大変な車でした。 ダイハツにしろSUZUKIにしろ同じような状況でしたが、とにかく個性的なスタイルと、運転席から室内を自由に移動できる便利さで手放すことができずガレージに居座っている方が多かったのですが不動の位置を占めていました。 この車が一番活躍したのは、阪神大震災の時でした。私の町は1ヶ月間断水し、ガスは3ヶ月止まり不自由な生活に入りましたが、この時の水運びや生活サポートに大活躍したのがこの車でした。この日のためにそれまでずっと車庫でエネルギーを貯めていたかのような活躍ぶりでした。 この間乗用車の出番はなく、災害に直面し長い不自由な時間を過ごすと、車選びやその特性が浮かび上がり、その後神戸の人たちは家選びと同じように車選びにも関心が注がれたようです。 このウオークスルーバンは記念にずっと保管しようと思っていましたが、車庫スペースの関係で手放すことになりましたが、最も思いの深い個性的な車でした。 |
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